留置所と拘置所、刑務所の違いを理解しておきましょう。本サイトでは留置場のことを取り上げ、拘置所、刑務所には言及しませんが留置所が拘置所や刑務所とは違う場所だ、と理解しておくことはとても大切です。
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留置所
留置所とは警察署内にある留置施設のことで、たいていは共同房で2〜3人が同じ部屋に入ります。たまたま被疑者が少ない場合は1人部屋として使用できますし、被疑者が多くて留置所が満室の場合は、近くの署の留置所に回されたりします。
留置所施設内のことを担当する人は警察官ですが捜査官ではありません。事件を調べている刑事は基本留置所内には入れません。
留置所にいる時点の肩書は被疑者です。有罪判決を受けていないものは無罪とする「推定無罪」の原則から無罪のみです。無罪である以上、ある程度の人権が尊重されてます。
拘置所
拘置所は警察の施設ではなくなります。担当官の身分も法務教官であり警察官ではありません。拘置所へ入るの主な条件は、1.逮捕された事件の留置所勾留期限が終わり、2.かつ起訴されて起訴後勾留となっており、3.かつ保釈が認められないという3つを満たした人です。
留置所よりも拘置所の方が生活規則が厳しいらしく、隣の房の人との私語や昼寝等も禁止され違反すると叱責されます。エアコンなしも当たり前で体温管理も辛い。留置所→拘置所を経験したことのある人は、本当に拘置所は嫌だ留置所にずっと居たいと漏れなく言います。
ちなみに警察が関与しない機関、例えば東京地検特捜部などが逮捕した被疑者は留置所ではなく、いきなり拘置所へ送られます。カルロス・ゴーンの勾留が小菅拘置所であったことは記憶に新しいですね。拘置所は独房が多いようです。
さらにちなみに、死刑判決を受けた人は懲役労働を行う必要はないので拘置所で執行を待ちます。
刑務所
刑務所は1.裁判を終え、2.有罪で懲役の判決が出て、3.かつ執行猶予でない、という3つの条件を満たした人が入る矯正施設です。初犯刑務所や医療刑務所など種類が何個かあります。
要はいわゆる実刑となった人が入る施設で、担当者は警察官ではなく法務官で、懲役の場合は刑務所内で労働があります。留置所や拘置所は基本労働は発生しないのでとにかく暇だというのが一番つらいポイントです。
刑務所は労働が日課に組み込まれているため時間の経過は他の収容施設よりも早く、楽に感じるという人もいます。