逮捕されたら警察へ連行されますがすぐに留置所へ入るわけではありません。まずは弁解録取と指紋DNA採取などを行います。
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認否を決める弁解録取
警察に連行されるとまず弁解録取と言われる逮捕されたことに対する言い分を取られます。一般的に知られている取り調べとは、ちょっと性質の違う聴取になります。
マスコミへの一次発表は弁解録取が元になる
逮捕者が出るとニュースで即日「容疑者は罪を認めているとのことです」などと報道されますが、これは弁解録取を元に警察がマスコミに発表し、マスコミがそれをニュースにしています。
弁解録取で聞かれることは簡単で、逮捕状に書いてあることは間違いないかどうか、今逮捕されてどう思いますか、の2点くらいです。時間にして20分程度です。
すぐに黙秘扱いされる
逮捕されてすぐのタイミング、つまり弁護士や家族に会う前に弁解を聞かれることになります。余計なことを言いたくないとか、ある程度知識をつけた後に話したい場合は、弁護士に会ってからにすると言えば、それは認められます。しかしこの手段を使うと黙秘と捉えられ、マスコミに黙秘と発表されます。
すぐに否認扱いされる
逮捕状には法律用語が溢れているため理解できない言葉や言い回しが多数あります。用語の意味がわからないので答えようがない、と回答するとこれは否認扱いです。マスコミにも否認と発表されニュースでも否認していると報道されます。こんな罪状を聞いたこともないから知らないといった場合も同じです。
他には、逮捕状の中身はおおよそ合っているが逮捕事実が少しだけ違うという場合。例えば「都内で〜」とあるのに「実際は神奈川県です」みたいな些細なことを訂正しても、逮捕状に書かれていることを認めていないということで否認してると捉えられます。
初動の黙秘や否認は裁判や社会的に不利になることも
弁解録取時点で否認と捉えられると、当然最初に否認したという事実が残るので裁判官の心象は悪くなる可能性があります。
ニュースで否認と報道された場合は世間の心象も悪くなります。ニュースの場合は、その後に罪を認めてもわざわざ報道してくれず、世間からは「逮捕されても依然として自分のやったことも認めない犯罪者」と認知されます。
酷い話ですがそういう世界だと割り切って、場所や時間だけ違うなど細かいところは否定せずに認めた方が良い気がします。
私の場合は、罪状が最初理解できなかったので、全てを認めることはしませんでした。具体的には「行った犯罪内容は正しいが、この罪状で裁かれるのは理解できない。他の罪状が適用されるのでは?」という意見を言ったまでに過ぎませんでした。
そうするとニュースで否認報道。ニュースを見た弁護士からも「否認してるらしいな」と言われ、面会に来た家族からも「なんで否認なんてしてるんだ!」と言われる始末。。いや否認してるわけでは…といった展開になります。
指紋採取とDNA採取
逮捕された当日に指紋と唾液と口内皮膚によるDNAが採取され警察のデータベースへ記録されます。 写真や身長体重等も記録されます。いわゆる前歴者データベースに登録されるということですね。刑事ドラマによく出てくるデータベースです。
DNA採取は民間でやると費用が何十万もかかる行為です。これは警察でも同じようでDNA採取には1人あたり10万以上の費用がかかるようです。
弁解録取と指紋DNA関係が終わった後、刑事による取り調べが行われることもあります。もしくは逮捕当日は取り調べがなく、そのまま留置所へ入ることもあります。
留置所に入る際に持参してきた私物の整理が行われ、留置所内でも使える服などが確認されます。使えるものは使えるもの用ロッカーに、使えないものは使えないもの用ロッカーに分けて管理されます。その後、留置所へ入り勾留スタートとなります。