押収された携帯、スマホが返ってこない。保釈中の連絡通信手段

逮捕されたのち、起訴から裁判終了まで非拘束で日常生活できることを保釈と呼びます。裁判所から行動を制限されていない限り、保釈中は逮捕前と同じ生活ができます。

差し押さえられたものが戻ってこない

刑事事件の多くは証拠品として、何かしら私物が押収されています。特にほぼ確実に差し押さえられるのがスマートフォンです。交友関係から被害者や事件関係者との連絡履歴など様々なデータが入っているからです。

実際はLINEのトーク履歴なんかはLINE社からトークを削除したもの含めいくらでも押さえられるので、わざわざ本人から差し押さえなくても…という感じですが差し押さえてきます。

押収物返却のタイミングは様々

差し押さえられ押収されたものの返却タイミングは様々ですが、保釈のタイミングで返ってくるケースはほとんどありません。早くても保釈から1ヶ月後、遅い場合は裁判終了まで返ってこないということもあります。

スマホが返ってきた時に刑事に「データは消さない方がいいですよね」と質問すると「全部保存してるから消してもいいよ」と言われます、保存してるんだったらはよ返せよ、となるのは被告人あるあるです。

保釈中の通信手段を確保する方法

多くの保釈者はスマートフォンや携帯電話無しの状態でしばらく生活することになります。一方保釈中も警察や検察庁の取り調べは続くので、連絡を取る手段は必要です。

多くの場合、保釈には身元引き受け人として親族を指定していると思うので、最初はその身元引き受け人宛に警察や検察から連絡が行き、そこから被告本人に伝えてくださいという流れになります。

しかし被告人本人と警察、検察を繋ぐ連絡手段がないと不便極まりないため、以下で携帯・スマートフォンが差し押さえられてる場合の対応方法を紹介します。

現在の契約で機種変更する

逮捕されてからもケータイキャリアの契約を切っていない、また使用料を払い続けている場合、端末本体とその中のSIMカードは差し押さえ中でも機種変更という形で携帯を取り戻すことができます。

やり方は簡単。ケータイショップで「スマホを落として失くしたのでSIMカードを再発行してください」と言うだけ。端末は新しいものを買うか、自分や家族が以前使っていたものがあればそれで大丈夫です。

SIM再発行の事務手数料はかかりますが、引き続き同じ電話番号やメールアドレスが使用可能です。クラウド上にバックアップを取っていればデータも戻せます。

新規で携帯契約する

勾留中にキャリアとの契約を切っている、もしくは通信料を払っておらず使用できない、逮捕前と同じ電話番号を使い続けたくないといった場合は新規契約することになります。

携帯キャリアとの新規契約には免許証などの本人確認書類、クレジットカードやキャッシュカードなどの支払い情報が必要です。免許証が差し押さえられることはまずないので問題ないと思います。

しかしクレジットカードや銀行系の物品は金銭が絡む事件だと差し押さえられていることがありますのでその場合新規契約はできません。

ドコモ、au、ソフトバンク等の大手キャリアだと2年縛り契約が発生し2年以内に解約すると違約金が発生してしまいます。被告の身ですので、数ヶ月後には刑務所に入る可能性があるわけです。

刑務所に入れば携帯契約は切らざるを得ないので違約金が発生する大手キャリアは避け、違約金なしの格安SIMで新規契約することをお勧めします。

クレカもキャッシュカードもない場合の携帯契約

クレジットカードもキャッシュカードも差し押さえられており手元にない場合、月額形式の携帯電話契約はできません。この場合は家族回線として家族に契約してもらえば携帯電話が利用可能になります。

家族回線が難しい場合は通話専用のソフトバンクのプリペイド携帯を契約することで通話可能状態にできます。

ソフトバンクのプリペイド携帯は身分証明書のみで契約でき、チャージした金額分のみ発信が可能で、着信は通常の電話のように無料というシステムです。

チャージ以外に月額料等もかからず、チャージせず放っておけば勝手に契約終了となる仕様からも、保釈中で警察や検察、弁護士からの電話は受けたい、ただし刑務所に入るかもしれないので解約手数料の関係から月額系は契約したくないという条件にマッチする、都合のいい方法だと思います。

Wi-Fiを大いに活用する

キャリアや格安SIMとの契約がなくてもWi-Fi通信ができるスマホさえあればWi-Fiの利用が可能です。ネット回線が通っていれば自宅でWi-Fiが使えます。

外においても無料Wi-Fi網はかなり発達しており、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、マクドナルドにはほとんど設置されてます。イオンとかにもあります。Wi-Fiを活用することで最低限の通信環境を得ることができますので、保釈中で通信手段が乏しい場合は利用しましょう。

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