留置所に勾留されたことを家族等が知るタイミングですが、すぐ警察から連絡がくる、なんて親切なことはありません。
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逮捕・勾留を家族や知人が知る方法とタイミング
家族や知人が逮捕された場合、どのように知ることができるのでしょうか。また自分が逮捕、留置所へ勾留された場合、どのように知らせることができるのでしょうか。
裁判所からの勾留通知
被疑者は逮捕された翌日や翌々日に勾留請求のために裁判所へ行きます。その時に「あなたが勾留されたことを1人指定して伝えることができます、この用紙に書いてください」と紙を渡されます。
そこに勾留を知らせたい人の名前や住所を書くと裁判所から、記入した住所、人物に勾留通知が届けられる、という仕組みです。勾留通知には誰々がどこの警察署に勾留されましたといったことが記載されます。
これは勾留請求のタイミングではじめて記入できる用紙です。勾留請求は逮捕による勾留期限である48時間を延長するために行われます。
つまり逮捕されてから48時間以内、遅い場合は逮捕されてから2日後ということになります。かつ裁判所が通知を発送する時間や、郵送され届くまでの時間を考えると逮捕されてから3-4日はかかる計算で、迅速とは到底いえません。
また実家の住所等を覚えていないと通知用紙に記入ができません。実家の住所なんて、もちろん教えてくれませんので覚えてないと終わりです。
弁護士から家族や会社、知人に連絡してもらう
勾留通知は遅すぎてアテにできないので、弁護士に頼んで家族に連絡を取ってもらうというのが最も現実的で実際に行われている方法です。家族の電話番号を覚えていればすぐ電話をかけてもらえますので、かなり早いです。住所や電話番号を覚えていない場合は調べてくれると思います。
弁護士は逮捕された後すぐに呼ぶこともでき、知り合いの弁護士が居る場合などはすぐ対応してくれます。自ら呼び出し即日対応してくれる弁護士は私選弁護士となり依頼料として費用が発生してしまいます。
資産がない場合は無料の国選弁護士を利用できますが、国選弁護士の選任を待つ場合はこれまた時間がかかります。国選弁護士の選任は早くて逮捕後2-3日と言ったところでしょうか。
逮捕される前に連絡する
逮捕されると分かった瞬間に、とりあえず家族に連絡させて欲しいと願い出るパターンです。刑事によっては認めてくれますし、どこか連絡するか?と促してくれる場合もあります。問答無用で逮捕状を見せられて、有無を言わせず手錠をかけられ連行されるパターンもあります。
マスコミの報道で知る
逮捕された事実はマスコミに報道され、警察からは特別な事情がない限り実名で公表されます。警察からマスコミに発表されるのは、逮捕されたその日で早ければその日のうちにネットニュースになります。
取るに足らない些細な犯罪であれば報道すらされないことも多々あります。本人が家族に通知を出せるのが数日後なのに、警察は即日マスコミに通知するあたり、とんでもない傲慢だと思いますがこれが現実です。報道で家族が逮捕されたことを知る、なんてことはザラにあるのです。